kimi-panのブログ

小児アレルギー専門医が食物アレルギーを栄養学で治す事に挑戦している診察室

ビタミンB6

ビタミンB6はほぼ全てのアミノ酸代謝補酵素として関与しています。

 

代表的なものに、タンパク質の分解や脂質の代謝や鉄の輸送に関係しているヘモグロビンの成分であるヘムの合成や肝酵素の合成やGABAの合成などがあります。

 

ビタミンB6の不足は一般的な血液検査項目のAST(GOT)とALT(GPT)で推測できます。

両方とも20〜25であれば不足はないと考えていいでしょう。できれば同じ数値になる事がベストです。ASTの方がALTよりも5以上高い時はビタミンB6の不足が考えられます。注意して欲しいのは肝臓に障害がある場合はともに高値になるので(特にALT)、体調不良の時の血液検査からでは評価ができない欠点があります。また、10台とか低い場合も不足している可能性があると考えています。私自身はビタミンBのサプリメントを摂取し始めて1ヶ月後の血液検査でAST/ALT=22/23になりました。

 

 

ビタミンB群は協働しているので、ビタミンB6が不足している時は他のビタミンBも不足している可能性があると考えていいと思います。

 

子供の1日当たりの摂取量は下記の通りです。

0〜15歳:1.5mg/日

(分子栄養学では25mg/日)

もちろんこれを多少超えても排泄されるので大丈夫です。

 

ビタミンB6を多く含む食品は下記の通りです。

牛レバー(40g):0.4mg

豚レバー(30g):0.2mg

鶏レバー(40g):0.3mg

マグロ(150g):0.7〜1.6mg(種類による)

カツオ(100g):0.76mg

サケ(100g):0.3〜0.4mg(種類による)

サバ(100g):0.3〜0.5mg(種類による)

バナナ(1本90g):0.34mg

 

ビタミンBのサプリメントはとにかく大きいです。大人でも大きく感じるのである程度大きくなったからでないと導入は厳しいかもしれません。出来る限り上記の食材を意識して摂取するようにしてください。ビタミンB6は腸内細菌からも産生されますが、抗生剤を使用すると腸内細菌もダメージを受けるので産生されにくくなります。抗生剤を使用しているときはよりビタミンB6に気をつけましょう。