kimi-panのブログ

小児アレルギー専門医が食物アレルギーを栄養学で治す事に挑戦している診察室

ミネラル

次にミネラルです。

実はミネラルも体やエネルギーを作るための回路の潤滑油です!!ミネラルもないと、原料であるタンパク質や脂肪酸がいくらあっても効率よく体やエネルギーを作れません。なので、ビタミンとセットで考えてもいいですね!

 

ミネラルは年齢よりは男女で分けて考えるといいと思います。各々に補充した方がいいと考えているミネラルは下記の通りです。

 

女性:鉄、マグネシウム亜鉛

男性:マグネシウム亜鉛

 

女性は生理があるため鉄分が不足することが多いので、まず鉄分を意識するといいでしょう。男性でも乳児の場合は鉄欠乏性貧血のことがあるので、お母さんが貧血気味の場合は医師に相談するといいと思います。2歳頃まで鉄不足が持続すると脳の発達に問題が出る可能性もあると言われているので鉄分の摂取は重要になります。

私は自身のアレルギー外来でアレルギー疾患を持っている児の栄養状態を知る1つの指標としてフェリチン(貯蔵鉄)を半年~1年に1回は血液検査でチェックするようにしました。フェリチンの値は小児でも少なくても30ng/ml以上を目標にしています。

マグネシウム亜鉛も体の代謝や免疫機能に重要な成分になります。マグネシウムはカルシウムを摂り過ぎると低くなってしまいますし、亜鉛も水銀やカドミニウムなどの重金属を食物を通じて摂取してると低くなってしまいます。大人だと飲酒によって亜鉛が低くなってしまうので、飲酒機会の多い人は亜鉛の補充をお勧めします!亜鉛マグネシウムはまだ外来で測定していませんが牛乳をよく飲む子供はマグネシウムが不足している可能性もあるので、外来で問診をして必要あれば測定していこうと考えています。亜鉛はALP(アルカリフォスファターゼ)が低値の場合に不足している可能性があるので、その際は測定してもいいかもしれません。

 

個々のミネラルについても今後記載していきますね!