kimi-panのブログ

小児アレルギー専門医が食物アレルギーを栄養学で治す事に挑戦している診察室

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

食物アレルギーへの対応

現時点で行われている一般的な食物アレルギーへの対応は大きく分けて下の2つだと個人的には思っています。 ①安全に摂取できる量を定期的に食べる。 ②皮膚状態を良くする。 この2つに加えて大学病院や専門病院などの研究施設では、経口免疫療法が行われてい…

いい例え

先日外来である保護者の方から、 「タンパク質ばっかり食べていいんですか?」 と質問されました。 「まずタンパク質を十分摂って欲しい」という気持ちが強すぎてしまい、保護者の方を逆に不安にさせてしまっていると思いました。 その瞬間こんな例えを言い…

亜鉛

亜鉛は200種類以上の代謝に関係していると言われています。 最近はコロナウイルス感染症で味覚障害が言われていますが、実は軽度の亜鉛欠乏でも味覚障害はでます!! 欧米では、鉄よりも亜鉛欠乏の方が問題になっているほど重要なミネラルです。なぜかという…

鉄は、ATPという生きるために必要なエネルギーを作る際に必要な栄養素です。また、赤血球や神経伝達物質(セロトニン・ドーパミン)を作る際にも必要です!! 食物に含まれる鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があります。 ヘム鉄が含まれる食物の代表は下記です!! …

卵アレルギー

卵は3大アレルゲンの1つです!! 0〜6歳までに発症する食物アレルギーの中で、現時点では1番多いとされています!! 卵アレルギーの大部分は卵白成分に対するアレルギーと言われています!!実際に血液検査で卵黄にかなり高い数値が出ていても、経口負荷試…

ナッツ類

皆さんはナッツと聞くと何を思い浮かべますか? ピーナッツ・カシューナッツ・ヘーゼルナッツ・マカデミアナッツ・ブラジルナッツ・ココナッツ・ペカンナッツあたりでしょうか? ではまず、ナッツとはなんなのか? ナッツとは、『硬い皮や殻に覆われた食用の…

ビタミンE

ビタミンEは、8種類の物質の総称です。その中で1番活性が高いものがα-トコフェロールで、体内にも1番多くあります。 ビタミンEの働きで代表的なものは、抗酸化作用です。抗酸化作用とは、細胞や脂質などが酸化することを防ぐことです。あと、ビタミンBとCの…

ビタミンD

ビタミンDには、植物性のD2と動物性のD3があります。 ビタミンDの働きとして代表的なのは、骨を作る事と血液中のカルシウムとリンの濃度を高く維持する事です。 私は低身長の子や食物アレルギーの子には、ビタミンD不足の可能性もあるため、25OHビタミンDと…

アレルギー外来の流れ

私の普段の外来の流れを説明します。 まず下記の説明をします。 「人の体をつくる原料はタンパク質です。それを体を作る回路にいれる事で、色々な細胞や酵素などが作られます。なので、タンパク質の量が少ないと作られないものが出てきてしまいます。この作…

ビタミンC

ビタミンCはコラーゲンを作るのに必要なビタミンです。よくコラーゲンを含むサプリや食物を食べると肌がぷるんぷるんになると言われてますが、個人的にはビタミンCをたくさん摂った方がより良いのではないかと思ってます。もちろん原料となるタンパク質の摂…

嬉しかった事

栄養指導を始めて2ヶ月ほど経ちました。 外来で定期診察していた子から、「卵焼きたくさん食べてるよー!!」ってニコニコして言われ、私もニコニコしちゃいました。小児科医をやっていて良かったなーって思える瞬間でした。 その子の母親が「お母さんも一緒…