kimi-panのブログ

小児アレルギー専門医が食物アレルギーを栄養学で治す事に挑戦している診察室

鉄は、ATPという生きるために必要なエネルギーを作る際に必要な栄養素です。また、赤血球や神経伝達物質セロトニンドーパミン)を作る際にも必要です!!

 

食物に含まれる鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があります。

ヘム鉄が含まれる食物の代表は下記です!!

牛もも赤(100g):2.7mg

豚レバー(100g):13mg

鶏レバー(100g):9mg

しじみ(100g):4.3mg

あさり(100g):3.8mg

 

非ヘム鉄が含まれる食物の代表は下記です!!

卵黄(100g):6mg

油揚げ(100g):4.2mg

ひじき(100g):6.2mg

小松菜(100g):2.7mg

ほうれん草(100g):2mg

 

ヘム鉄の方が体内への吸収が数倍高いのが特徴ですが、非ヘム鉄もビタミンCと一緒に摂ると吸収が良くなります。

 

 

体内の鉄の欠乏は、ヘモグロビンの低下やフェリチンの低下で判断します。ヘモグロビンの低下はいわゆる貧血なので治療が必要になることが多いです。私は外来でヘモグロビンの低下がなくても、フェリチンが30ng/mlより下の値の場合は鉄を意識して摂るように指導します。目標は50ng/mlと言ってます!!

 

鉄の推奨量は、

月経ない女児:6.5mg/日

月経ありの女性:11.0mg/日

男:7.5mg/日

となっていますがフェリチンの値を参考にして、意識的に摂ったほうがいいかを判断するといいと個人的には考えています。私の外来では、食物アレルギーがある場合は栄養の評価で必ずチェックすることにしています。特殊な検査ではないので血液検査ができる医療機関であれば検査は可能です。

 

上記の食材をあまり食べないという人は1回は測定してみてもいいと思います。