kimi-panのブログ

小児アレルギー専門医が食物アレルギーを栄養学で治す事に挑戦している診察室

外来で気づいた事

外来で保護者の方々と食事について話すようになってから気がついた事があります。

 

それは、あまり栄養についてアドバイスされた経験がないって事です。

 

私自身も正直今まで栄養学について学ぼうとか栄養のアドバイスしようとか思った事がありませんでした。それはすぐ効果が出ないし、効果がでても数値化できないと思っていたので外来診療で行うには適さないと思っていたからです。しかし、最近になって分子栄養学の本や栄養関係の本を読んでいるうちに、子供たちの栄養状態が良くないのではないかと考え始めました。実際に私の小児アレルギー外来を受診してくれている子供たちの血液検査結果をみると、タンパク質・ビタミン・ミネラルが不足していることが多かったのです。

誤解がないようにしますが、目に見える症状は適切に治療するのが基本です。食物アレルギーがあれば適切な診断と除去をした上で食物経口負荷試験を行う。アトピー性皮膚炎があれば、保湿剤やステロイドもしくはタクロリムス軟膏を適切に塗る。気管支喘息があれば、ロイコトリエン受容体拮抗薬の内服やステロイドの吸入をしっかり行う。花粉症があれば、抗ヒスタミン薬の内服や抗ヒスタミン薬やステロイドの点眼や点鼻を行う。

これをした上で、普段の食生活を変えて体の中から良くしてあげることにより、症状や検査数値が良くなり、最終的には内服薬や軟膏を使用しなくてもいい状態になることが目標です!!

 

私は現在認められている治療をした上で、アレルギー疾患をもつ子供とその保護者の方々に栄養のアドバイスをするようになりました。このアドバイスによって、子供たちのアレルギー症状や血液検査の結果がどのように変化していくかをしっかり評価していきます。その結果もこのブログで綴っていきます。